論文を執筆する際に、読みやすさを向上させるために内容ごとに章立てすることが一般的です。
それではどのように章立てして区切るのが適切なのでしょうか。
分野や学会によって章立ての作法は異なることが多いです。
工学の分野での、よくある章立てのフォーマットとして以下のような書き方は多く見られます。
1章 背景・目的
2章 関連研究
3章 システム設計・実装
4章 評価
5章 まとめと今後の展望
1章では、提案する研究のビジョンを記述します。研究分野の大まかな流れや簡単な立ち位置(詳しくは2章で述べていきます)、
背景からの新しい研究の提案を行います。
2章では、研究に関連する事例を述べるとともに、自分の研究との差や立ち位置を述べます。
3章では、具体的な実装方法や設計、また実際に実装したシステム等について述べます。
4章では、実際に開発したものを元に、ユーザテストやシステム評価を行います。
5章では、これまでの研究のまとめ、さらには今後の指針について述べます。
最近の国際会議などでは、4章の評価の項目で、Discussion(議論)の項目を足して、他の手法との違いやシステムの評価について議論できる内容を記述したり、Limitation(制約)という項目を足して、現状のシステムでは難しい要素などを予め明記する場合もあります。
また読みやすさを向上させるために2章関連研究を後半に持ってくる書き方などもあります。
その辺りは内容や読みやすさに応じて変えても良しとする場合もあります(投稿先による場合もありますが)